こんにちは。
百合蔵と美句蔵です。
今回は42回目☆
早速始めていきます!
Contents
今回の歌について簡単な解説
今回の歌は、
■「世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる」
【意味】
世の中というものは逃れる道は無いものなのだ。深く思いこんで入ったこの山奥にも、鹿が悲しげに鳴いている。
【解説】
”道こそなけれ”:逃れる道はない。
”思ひ入る”:思いこんで入る。
作者は皇太后宮大夫俊成。藤原俊成(ふじわらのとしなり)として知られる、平安時代後期から鎌倉時代初期にかけての歌人・公家です。
■「長らへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき」
【意味】
もし生き長らえたら、つらいことの多いこの頃も懐かしく思い出されるのだろうか。つらかった過去も今では恋しく思い出されるのだから。
【解説】
”長らへば”:生き長らえていたならば。
”しのばれむ”:なつかしく思い出されるであろう。
”憂しと見し世”:つらいと思っていた昔。
作者は藤原清輔朝臣(ふじわらのきよすけあそん)。平安末期の歌人、公家です。藤原顕輔(79番歌)の子にあたります。
※一番実用性があると思いますので行書と楷書の間くらいの字で書いています★
■実践■練習■
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世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる
このような感じになりました。
5、7、5、7、7で改行して書いています。
最初の字「世」ですが、残念ながら上手に書けている字をあまり見かけません。
ですので、勉強しているか、していないかが分かる字です。
これを読んでくださっているということは、字の勉強をしたいと少しでも思ってくれている方だと思います。
是非、この字をマスターしましょう♪
横線の位置と縦線の長さに注意しながら練習してみてください。縦線は真ん中が1番長いです。
縦線と横線の交わる位置と余白を見ながら書いてみてください。
2行目は「道」が1番大きくなるように書いています。シンニョウも練習しておきましょう。
3行目の「入」は1つ1つの線を大事に書きましょう、つながりが表現できるような線に。
4行目の最初の「山」は、画数が少ないですがしっかりと書きましょう。
「奥」は、下の「大」の左右の線を点で書きました。
5行目の「鹿」は右側に向かって大きくなるようなイメージで書きましょう。
最後の「ヒ」の線を大きく書きましょう。最後のひらがなの部分は「く」をわざと大きくしてみました。
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長らへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき
このような感じになりました。
5、7、5、7、7で改行して書いています。
最初の「長」という字は、上下のバランスが大事な字です。あまり足長になりすぎないようにしましょう。
「らへ」は小さ目に書きましょう。
2行目は、すべてひらがなです。「このごろ」を少し小さく書いています。
3、4、5行目に、「し」が4個出てきます。3行目の「し」を1番しっかりと書くようにして、他の「し」は軽く書きましょう。
4行目の「世」は前回たくさん練習したはず★上手に書けましたか?
5行目の「今」は、左右のはらいをきれいに書きましょう。
最後の「しき」は「し」をきれいに流して「き」の最後のせんをぐっと止めて終わりにします。
まとめ
今回「世」が両方の歌に出てきました。
この字はいろいろな字を見かけます。あまりきれいに書けている「世」を見かけません。
だいたいが、縦線の1番右側が長くなってしまっている字が多いんです。
真ん中の縦線が1番飛び出してないといけないんです。
そして、横線の位置が上になってしまっている字もよく見かけます。字の真ん中に近い位置に横線が来るように書きます。
ですので、どこらへんに、どのくらいの大きさで書くのか少しイメージしてから書き出すようにしましょう★。
百首書き終わった時に、絶対字がうまくなっていると思うし、頭も良くなっていると思うし、感受性豊かな人になっているはず★
次は43回目――――★どんどん進みましょう♪↓↓