こんにちは。
百合蔵と美句蔵です。
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はじめに
映画の『ちはやふる』のタイトルは、「千早(ちはや)ぶる 神代(かみよ)も聞かず竜田川(たつたがわ) 唐紅(からくれない)に水くくるとは」が元になっています。←今回の課題です★
色男と言われている在原業平朝臣が、愛する女性を想って詠んだと言われている歌です。
いままでこの映画になんの興味もなかったのですが、ちょっと興味がわき始めました(笑)
今回の歌について簡単な解説
今回の歌は、
■「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」
【意味】
不思議なことが多かった神代にも聞いたことがない。竜田川が真っ赤に括り染めになるなんて。
【解説】
”ちはやぶる”:神にかかる枕詞で、勢いの激しい。
”神代”:神がおさめていた時代。
”竜田川”:現在の奈良県生駒郡にある川。
”からくれなゐ”:真紅。
”くくる”:括って染めるという意味。絞り染めにすること。
古今集の詞書に「二条の后の春宮の御息所と申しける時に、御屏風に竜田川にもみぢ流れたるかたをかけりけるを題にてよめる」とあります。
つまりこの歌は屏風の絵を見て詠んだ歌。二条の妃(高子)とかつて恋愛関係にあった作者が、昔の恋を思い起こさせる為により大げさに詠んだと言われています。
作者は美男子として有名だった在原業平(ありわらのなりひら)。在原行平(16番歌)の異母弟です。六歌仙、三十六歌仙の一人で、伊勢物語は業平を主人公にしています。
■「住の江の 岸に寄る波 よるさへや 夢の通ひ路 人目よくらむ」
【意味】
住の江の岸に波が寄るその夜でさえ、夢の通い路でも貴方は人目を避け逢ってくださらないのでしょうか。
【解説】
”住の江”:現在の大阪市、住吉の浦。
”よるさへや”:明るい昼だけでなく、人に見られる心配が無い夜でさえもという意味。
”夢の通い路”:夢の中で逢いにいく路のこと。
”人めよく”:人目をさける。
古今集の詞書に「寛平の御時きさいの宮の歌合の歌」とあり、宇多天皇の御代に皇后温子のもとで行われた歌合の際の歌です。
作者は藤原敏行朝臣(ふじわらのとしゆきあそん)。平安前期の歌人、貴族で三十六歌仙の一人です。弘法大師に並ぶ書家でもありました。
※一番実用性があると思いますので行書と楷書の間くらいの字で書いています★
■実践■練習■
⑰ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは
このような感じになりました。
5、7、5、7、7で改行して書いています。
1行目の「ちはやぶる」をきれいに書きたい所です!思いきってアレンジしちゃってもいいかも★今回、百合蔵的には字の大きさで表現しましたが、好きなように書いてもいいかもしれません。
※ちなみに、ひらがなの「こめとらる」は小さく書くというルールが存在します。一応「る」を小さく書きました。この歌には、「と、ら、る」が入っていますので、小さ目に書いています。
2行目の最後の「聞かず」の「ず」を少し右側にずらすことで、行のおさまりがよくなります。
5行目のひらがなの部分は、「る、と」を小さ目にしつつ、流れるようにリズムよく書いてください。
⑱住の江の 岸に寄る波 よるさへや 夢の通ひ路 人目よくらむ
このような感じになりました。
5、7、5、7、7で改行して書いています。
この歌は、1行目がバランスが取りずらいかもしれません。漢字と「の」だけ。空間を上手に使って堂々と見えるように意識して書きましょう。
3行目のひらがなの行は、軽い感じで流します。
4行目の頭の字「夢」はかっこよく書きましょう。自分の好きな「夢」の字を書いてみてください★
5行目の「人」は、左右のはらいをきれいに丁寧に書きましょう。
まとめ
基本的な字が書けるようになってきたら、自分の好きな字をポイントで、アレンジしてもいいかと思います。全部を個性的にすると逆に目立たなくなるので、自分の好きな字、あるいは、好きな言葉を個性を出した字で書くのも楽しいと思います★
百首書き終わった時に、絶対字がうまくなっていると思うし、頭も良くなっていると思うし、感受性豊かな人になっているはず★
↑なってきてるかなー(笑)
でも「百人一首」書くのすごく楽しいです。
長すぎず、短すぎずで書きやすいし、練習しやすいです★
もっともっと書き込んでいきたいなーと思っています。そのうち「筆」でも書きたいなー♪
次の10回目⑩にすすんで下さいー♪↓↓