こんにちは。
百合蔵と美句蔵です。
美句蔵さんも応援してくれていますので、練習していきましょう!
今回は45回目☆
ゴールの50回目まで、ラスト5回です
Contents
今回の歌について簡単な解説
今回の歌は、
■「玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする」
【意味】
私の命よ、絶えるならばいっそ絶えてしまってくれ。
このまま生き長らえていると、耐え忍ぶ力が弱って人に知られてしまうから。
【解説】
”玉の緒”:命。
”絶えね”:絶えてしまえ。
”忍ぶること”:耐え忍ぶこと。
”弱りもぞする”:弱りもする。
「忍ぶる恋」を題に詠まれた歌です。
作者は式子内親王(しょくしないしんのう)。
平安末期の皇女で、新三十六歌仙・女房三十六歌仙の一人です。
■「見せばやな 雄島の海人の 袖だにも 濡れにぞ濡れし 色は変はらず」
【意味】
貴方にお見せしたいものですね、この血の涙のために色の変わった私の袖を。
あの雄島の漁夫の袖でさえ、ひどくぬれはしましたが色は変わりませんでした。
【解説】
”見せばやな”:見せたいものですね。
”雄島のあま”:雄島の漁夫。
”袖だにも”:袖でさえも。
”ぬれにぞぬれし”:ぬれにぬれた。
”色は変はらず”:漁師の袖の色は変わらないという意。
私の袖の色は血の涙のせいで赤く変わってしまったという意味も込める。
源重之の「松島や雄島の磯にあさりせし あまの袖こそかくはぬれしか」を本歌とした歌です。
作者は殷富門院大輔(いんぷもんいんのたいふ)。
※一番実用性があると思いますので行書と楷書の間くらいの字で書いています★
■実践■練習■
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玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする
このような感じになりました。
5、7、5、7、7で改行して書いています。
なんかこわーい歌ですね。
ロマンチックな恋の歌もあればこんな怖い歌もあるんですねー。
「玉」は縦線から2本目の横線を繋げて書いています。
そのままぐじゅぐじゅっと書いて点に向かいます。
しっかり点を打って終わりです。「緒」はイトヘンです。
角を取ってぐるんぐるんと書いて、下に点を3個打ちます。
2行目は「絶え」が2回続きます。
一応「書」のルールの中に「1つの作品の中に同じ字は使わない」というルールがあります。
2個目の「絶」は最後のはねの向きを変えています。次につながるように書いています。
3行目はすべてひらがなです。リズムよく書きましょう。
4行目は漢字の「忍」をしっかり目に書いて、ひらがなはコンパクトにソフトに書いています。
5行目の「弱」は、右側に向かって大きくなるようなイメージで書きましょう。
特に右側の「弓」のはねる部分は大きくしっかりと書きましょう。
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見せばやな 雄島の海人の 袖だにも 濡れにぞ濡れし 色は変はらず
このような感じになりました。
5、7、5、7、7で改行して書いています。
この歌もこわーい。。。
さて、1行目の「見」は、思いきりかっこつけて書きましょう。
2行目は漢字が並びます。ひらがなの「の」はコンパクトに書きます。
「雄」は、右側の部分の横線を繋げています。
「人」は、はらう線をすべて止めて書いてみました。
3行目の「袖」は、ツクリの部分の「由」を少し崩して書いています。
4行目は、「濡れ」が重なっています。先程も2回続く文章がありましたね。
同じ字を使わないというルールがありますが、絶対に守らないといけないわけではありません。
あえて同じ字を使うことで「違和感」ができます。
重ねることに意味があったり、そこを強調したい場合などは、わざと同じ字を使うのも手です。ですので、今回はあえて「同じ字」を使用して書いています。
5行目は「色」を強調させます。最後の線を思いっきり強く書きましょう。
頭でっかちな字にならないようにしましょう。
最後の「ず」は横線をきれいにひっぱって味のある字にして終わりにします。
今回写真が薄くなってしまってすいません
まとめ
同じ言葉を反復するような文章が含まれた歌が続きました。
こういう場合、意味を考えて、わざと同じような字を書いて強調させるのも良いですし、1つの作品の中に同じ字は使わないというルールを適応させてもどちらでも良いと思います。
百首書き終わった時に、絶対字がうまくなっていると思うし、頭も良くなっていると思うし、感受性豊かな人になっているはず★
次は46回目―――★ゴールに向けて進みましょう♪↓↓
良かったらほかにもいろいろ書いて見てください↓