こんにちは。
百合蔵と美句蔵です。
今回は38回目☆
ゴールの100首まで、あと1/4のところまで来ましたよ!!
がんばりましょーーー♪
Contents
今回の歌について簡単な解説
今回の歌は、
■「契りおきし させもが露を 命にて あはれ今年の 秋もいぬめり」
【意味】
お約束してくださいました「ただ私を頼みせよ、しめじが原のさせも草」という恵みの露のようなお言葉を唯一の頼みとして生きてまいりましたが、ああ、今年の秋もむなしく過ぎて行くようです。
【解説】
”契りおきし”:約束しておいた。
”させもが露”:さしも草云々という恵みの露のようなお言葉。
”あはれ”:ああ。感動詞。
”いぬめり”:いったらしい。
千載集の詞書に「律師光覚、維摩会の講師の請を申しけるを、度々もれにければ、法性寺入道前太政大臣に恨み申しけるを、しめぢが原のと侍りけれども、またその年ももれにければ、よみてつかはしける」とある歌。
「息子を興福寺で開かれる維摩会の講師に選んでほしい」と作者は藤原忠通に頼み、快諾してもらったものの講師が決まる陰暦十月になっても約束が果たされなかった為に詠んだ歌です。
作者は藤原基俊(ふじわらのもととし)。平安後期の歌人、公家です。
■「わたの原 漕ぎ出でて見れば ひさかたの 雲居にまがふ 沖つ白波」
【意味】
大海原に船を漕ぎ出してみると、雲と見まがうばかりの沖の白波である。
【解説】
”わたの原”:海原。
”ひさかたの”:「雲居」に掛かる枕詞。
”雲居”:空。ここでは雲のこと。
”まがふ”:見間違える。
”沖つ白波”:沖の白波。
崇徳天皇の御前で「海の上で遠くを望む」という題で詠まれた歌。
作者は法性寺入道前関白太政大臣。
※一番実用性があると思いますので行書と楷書の間くらいの字で書いています★
■実践■練習■
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契りおきし させもが露を 命にて あはれ今年の 秋もいぬめり
このような感じになりました。
5、7、5、7、7で改行して書いています。
最初の字の「契」は3つのブロックの位置関係を考えてバランス良く書きましょう。下の部分の「大」を横広にして上の部分を支えます。
2行目は、「さ」の横線をきれいに書くことから始めましょう。その線の勢いのままリズムに乗って「させもが」を書きます。「露」は、「雨」と「路」のバランスに気を付けて書いて字にまとまりが出るように書きましょう。隙間が空きすぎないように気を付けましょう。
3行目の「命」は、最初の左はらいの線と最後の縦線をきれいに書きましょう。この2つの線の位置関係にも気を付けましょう。
4行目の「年」は、横線を全部繋げるようにぐじゅぐじゅっと書きます。縦線をまっすぐにぐーっと書きます。よく使用する字なので、練習しておきましょう★
5行目は、「秋」以外は、ひらがなです。縦長の字(も、り)、横長の字(い)、丸まっている字(ぬ、め)の特徴を強調するような気持ちで書くと、メリハリが出てかっこよく書けます☆
76.わたの原 漕ぎ出でて見れば ひさかたの 雲居にまがふ 沖つ白波
このような感じになりました。
5、7、5、7、7で改行して書いています。
最初の「わたの原」は海原という意味です。現代の感覚だと、綿(わた)の木が生えてる原っぱを想像してしまいますが、広い海原なので、雄大な字にしたいですね。そんなことを想像しながら書いてみてください。
2行目の「漕」は、線がたくさんあります。あまり繋げてしまうと、ぐじゃぐじゃになってしまうので注意しましょう。「見」は、少し左側に中心が来るようにして最後の線がしっかり書けるようにスペースをとっておきましょう。そして、そこのスペースを大きく使って強い線を書いて大きくはねましょう。
3行目は、流れるようにさらっと。
4行目の「雲」は「雨」と「云う」の境目に隙間があまりできないように書きましょう。たまにすごく開いてしまっている字を見かけます。まとまりよく、近づけて書くようにしましょう。
5行目の最後の「白波」は、「白」はコンパクトにまとまりよく書きましょう。波はしっかりと丁寧に書いて締めましょう。
まとめ
画数が多い字を書く時に、繋げる線を書きすぎてしまうと、何の字か分からなくなってしまう場合がありますので注意しましょう。そこだけ黒くなってしまって、全体のバランスも綺麗ではなくなってしまう場合もあります。
全体を見ながら、どのような字にするのかを考えながら書きましょう☆
百首書き終わった時に、絶対字がうまくなっていると思うし、頭も良くなっていると思うし、感受性豊かな人になっているはず★
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