こんにちは。
百合蔵と美句蔵です。
今回は29回目☆
早速始めていきましょう★
Contents
今回の歌について簡単な解説
今回の歌は、
■「めぐり逢ひて 見しやそれとも 分かぬ間に 雲隠れにし 夜半の月影」
【意味】
久しぶりにめぐり逢い、見定めのつかないうちに雲間に隠れてしまった夜半の月のように、貴方はあわただしく姿を隠してしまい残念です。
【解説】
”めぐり逢ひて”:めぐり逢って。「月」は「めぐり」の縁語。
”見しやそれとも”:見たのがそれかとも。
”分かぬ”:別かぬ。
”月影”:この歌の最後を「夜半の月かな」とするものもある。
新古今集の詞書に「はやくより童友達に侍りける人の、年ごろ経てゆきあひたる、ほのかにて、七月十日のころ、月にきほひて帰り侍りければ」とある歌。
作者が幼なじみの友人との束の間の再会の名残惜しさを詠んだ歌です。
作者は紫式部(むらさきしきぶ)。平安中期の女流歌人、作家で中古三十六歌仙、女房三十六歌仙の一人です。源氏物語の作者としても知られています。大弐三位(57番歌)の母でもあります。
■「有馬山 猪名の篠原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする」
【意味】
有馬山に近い猪名の篠原に風が吹きおろすとそよそよと音を立ててゆらぎます。さあ、そのことですよ、私はあなたのことをどうして忘れましょうか。決して忘れません。
【解説】
”有馬山”:現在の神戸市兵庫区有馬町付近。
”猪名”:有馬山の近くの地名。
”いでそよ”:さあそれですよ。
”人を”:貴方を。
”忘れやはする”:忘れようか。忘れはしない。
作者は大弐三位(だいにのさんみ)。平安中期の女流歌人で、女房三十六歌仙の一人です。源氏物語の作者である紫式部(57番歌)の娘です。
※一番実用性があると思いますので行書と楷書の間くらいの字で書いています★
■実践■練習■
57.めぐり逢ひて 見しやそれとも 分かぬ間に 雲隠れにし 夜半の月影
このような感じになりました。
5、7、5、7、7で改行して書いています。
1行目の最初の字「め」は、ひらがなの中でも小さく書く字ですが、歌の最初ですので、しっかり大きく書きましょう。きれいな曲線を意識して丸みを強調して書きましょう。「め」からの流れや勢いを止めないように意識して書きます。
2行目の「見」は、最後の線を強調させて書きましょう。しっかりとまって大きくはねます。
3行目の「分」は、ほぼ楷書です。画数が少ない字ですが、1つ1つの線を丁寧に書きましょう。
4行目の「雲」は、アメカンムリは点をつなぐようにして書いています。下の「云」は、角を作らないように曲線で書きます。ぐるんぐるんと書くようにして流れと勢いを出しましょう。
5行目は、「夜半」と「月影」と漢字が並びます。「夜」はナベブタから、そのまま「イ」の縦線へ繋げていきます。「夕」ははらうところをぐいっぐいっと止めながら書いて繋げていきます。
「半」は、楷書だと横線を長くしっかり書くのですが、行書は短く繋げえるように書きます。縦線に繋げていき、勢いよく下に下げます。「月」は横線を繋げたり、はねる部分を大きくしたりして行書の雰囲気を出します。「影」は、最後の字なので、右側を繋げながら大きく書いてかっこよく締まるようにしましょう。
58.有馬山 猪名の篠原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする
このような感じになりました。
5、7、5、7、7で改行して書いています。
最初の字の「有」は、全部一筆で書くようなイメージで書きましょう。
「馬」は、横線をやわらかくつなげて書いて、最後の4つの点を繋げるようにして書きましょう。
「山」は、小さ目に書くようにしましょう。
「猪」は、横線を少し右上がりになるように書きましょう。勢いがあるように見せます。「篠原」は画数が多い漢字です。雑にならないように書きましょう。
3行目の「風」は、右側に向かって大きくなるように書きましょう。
4行目はひらがなが多いので、流れるようにやわらかく書きましょう。
5行目は「忘」が1番大きくなるように書きましょう。
まとめ
ここまで進むと、目に見えて、行書が上手になってきたのではないでしょうか?
たくさん書いていると、だんだん力の入れる所、抜く所などが分かってきて、こなれた感じになってくると思います。
百首書き終わった時に、絶対字がうまくなっていると思うし、頭も良くなっていると思うし、感受性豊かな人になっているはず★
次の㉚へ進みましょうーーーー♪↓↓