こんにちは。
百合蔵と美句蔵です。
Contents
はじめに
百人一首の分類について少しお話します。
百人一首に収められている歌を主題に沿って、下記のように分けることができます。
- 恋の歌 43首
- 四季の歌 32首
- 離別の歌 1首
- 羇旅(旅)の歌 4首
- 雑(その他)の歌 20首
今回の歌について簡単な解説
今回の歌は、
■「花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせし間に」
【意味】
花の色は、すっかりあせてしまいました。むなしく長雨が降り、物思いにふけっている間に。
【解説】
”花の色は”:桜の花の色のことを指している。
”うつりにけりな”:色があせること。
”よにふる”:世渡りすることの世に”経る”と雨が”降る”をかけている。
”ながめ”:”長雨”と”眺め”をかけている。
自身の生活や容姿が時とともに変わっていくことを情緒的に詠んだ歌です。
作者は小野小町(おののこまち)。平安時代の女流歌人で、世界三大美女の一人としても有名です。
■「これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも あふ坂の関」
【意味】
これがあの、行く人も帰る人も、知る人も知らぬ人も逢っては別れる逢坂の関なのですね。
【解説】
”これやこの”:これが噂に聞くあの…。
”あふ坂の関”:大津と京都の中間にあった関。
逢坂の関は京の都の玄関口。そこで出逢いと別れを繰り返す旅人を眺めながら詠んだ歌です。
作者は蝉丸(せみまる/せみまろ)。平安時代の歌人で、逢坂山に住んでいました。
蝉丸は盲目だったという説もあります。
※一番実用性があると思いますので行書と楷書の間くらいの字で書いています★
■実践■練習■
⑨花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせし間に
このような感じになりました。
5、7、5、7、7で改行して書いています。
1行目の「花」と「色」の最後のはねを強調しましょう。しっかり止まって力を溜めてから上に向かって勢いよくはねます。
3行目の「いたづらに」は少し控えめに書きました。
5行目は、ひらがなの中に1文字だけ漢字の「間」が入っています。なじませたかったので、モンガマエを行書にしています。一気に書いて最後に「が」の濁点を書きましょう。流れを止めない方がいいです。
⑩これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも あふ坂の関
このような感じになりました。
5、7、5、7、7で改行して書いています。
この歌は、同じような言葉が続いています。
2行目の「行くも帰るも」
3行目の「知るも知らぬも」と「も」が続きます。
できれば少し違う「も」を使って書きたい所です。少しずつ形を変えてみるのも面白いと思います★
実は、行書の場合、1つの文章の中に同じ字を使わない方が良いという暗黙のルールみたいなものが存在しています。必ず守らないといけないわけではないのですが、「書」を勉強しているということで、少しずつ違った字を書いてみましょう♪
ほんの少しの変化で大丈夫なので、アレンジして書いてみてくださいね。
最初の「これやこの」は、繋げるような気持ちで一気に書いてみてください。
「関」は、先ほどはモンガマエを省略した書き方でしたが、今回はちゃんと書きました。
この歌の最後の字だったので、しっかり目にどしっと書きました。
まとめ
今回で10首まで終わりました☆1/10ですね♪
9番の歌は有名ですよね。よよちちでも知っていたし、好きな歌です。
自分の好きな歌が出てくると嬉しいし、練習し甲斐があります♪
百首書き終わった時に、絶対字がうまくなっていると思うし、頭も良くなっていると思うし、感受性豊かな人になっているはず★
まだまだ全100首に向かって続きます🎵