こんにちは。
百合蔵と美句蔵です。
今回は28回目☆
始めていきます!
Contents
今回の歌について簡単な解説
今回の歌は、
■「滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ」
【意味】
滝の音は聞こえなくなってから長い年月が経ってしまったけれど、その名声は今でも世間に流れ伝わり聞こえてくる。
【解説】
”滝”:嵯峨の大覚寺にあったと言われる滝。嵯峨天皇が作ったと伝えられる。
”たえて”:絶えてから。水がなくなり、滝がなくなった。
”名こそ流れて”:評判が世間に流れ伝わって。「流れ」は滝の縁語。
”聞こえけれ”:聞こえている。
作者は大納言公任。藤原公任(ふじわらのきんとう)として知られる、平安中期の歌人・公卿です。藤原定頼(64番歌)の父でもあります。
■「あらざらむ この世のほかの 思ひ出に いまひとたびの 逢ふこともがな」
【意味】
私はまもなく死んでしまうでしょうが、あの世への思い出として、せめてもう一度貴方にお逢いしとうございます。
【解説】
”あらざらむ”:死んでしまうであろう。
”この世のほか”:あの世。
”いまひとたびの”:もう一度。
”あふこともがな”:逢いたいものです。
後拾遣集の詞書に「ここち例ならず侍りけること、人のもとにつかはしける」とある歌。
病の床で、死ぬ前にもう一度愛する人に逢いたいという強い思いが込められた歌です。
作者は和泉式部(いずみしきぶ)。平安中期の女流歌人で、中古三十六歌仙・女房三十六歌仙の一人です。小式部内侍(60番歌)の母でもあります。
※一番実用性があると思いますので行書と楷書の間くらいの字で書いています★
■実践■練習■
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滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ
このような感じになりました。
5、7、5、7、7で改行して書いています。
最初の字の「滝」は思いっきりかっこつけて書きましょう。特に最後の線は、強調させてかっこよく書きましょう。
2行目の「絶」はイトヘンの上の部分はくるん、くるんと書くようにして、下の「小」は、3つの点で書きます。「色」の最後も大きくはねましょう。
3行目は、すべてひらがなです。「ぬ」と「ど」をコンパクトに書きましょう。
4行目の「流」の最後もしっかりと書きましょう。強く書いて大きく上に向かってはねます。
5行目は、「けれ」の「れ」の最後を大きくはねて終わりにしてみました。
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あらざらむ この世のほかの 思ひ出に いまひとたびの 逢ふこともがな
このような感じになりました。
5、7、5、7、7で改行して書いています。
1行目は「ら」を軽く小さ目に書いて、他の字を強調させるとバランスが良いと思います。流れとリズムをキチンと表現できるとかっこいい出だしになると思います。
2行目は「世」を大き目に書きましょう。横線をきれいに引いて次の真ん中の縦線をぐっとうえから書いて字の形を整えましょう。
3行目の「思ひ出」は、「ひ」を小さ目に書きましょう。
4行目のも「ひ」が出てきますが、こちらは大きく書きました。違った雰囲気になるようにしています。
5章目の「逢」は横線部分は繋げてやわらかい線にしましょう。シンニョウも直線を使わないようにして滑らかに書きましょう。
まとめ
今回は、強調させる線をしっかりと書いてメリハリをしっかりつけるようにして書きましょう。
56番まできました!!
百首書き終わった時に、絶対字がうまくなっていると思うし、頭も良くなっていると思うし、感受性豊かな人になっているはず★
では、次の㉙へ進みましょうーーー↓↓