こんにちは☆
百合蔵と美句蔵です。
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今回の句について簡単な解説
今回の句は、
「名月や 池をめぐりて 夜もすがら」
松尾芭蕉が詠んだ句です。
季語が名月で秋の句です。
3つの意味があるとされています。
【1】池に映る中秋の名月を眺めながら、一晩中池の周りを歩いた
【2】空にある中秋の名月を眺めながら、一晩中池の周りを歩いた
【3】中秋の名月が、一晩かけて池の周りを移動していく
※「夜もすがら」は漢字で「終夜」と書き、夜通しを意味します。
3つめの意味が百合蔵はしっくりくるなーと思いました。
皆さんはどう思いますか?
■実践■練習■
名月や 池をめぐりて 夜もすがら
このような感じになりました。
5、7、5で改行して書いています。
今回の句は、よく使用する、シンプルな漢字とひらがなでできています。
画数が少ない漢字は、1つ1つの線を丁寧に書く必要があります。
1つの線でバランスが崩れてしまったり、修正が効かないのも、画数が少ない字の難しい所です。
あと、画数が少ないということは、余白も頭に入れて書かないといけません。
間延びしている感じが出ないように、コンパクトにまとまりが出るように書きましょう。
漢字を先に纏めて解説します。
最初の「名月」はかっこよく自分らしさも出しつつ書きましょう★俳句の「や」は強調の意味があります。ですので、意味としても大事な言葉です。
「名」は「夕」と「口」のバランス、余白が大事です。「口」を大きく書くと間が抜けたような字になってしまいます。「口」は横長にきゅっと書きましょう。
自分の中の名月を思い浮かべて書いてみてください。きっときれいな字で書けると思いますよ★
「池」も間延びに注意しましょう。「也」1画目の線の書き出し位置がとても大事になります。真ん中くらいから書き始めて意義上がりにぐーーっと上げていきます。書き出し位置を上にしてしまうと、右上がりに書きづらくなりますし、真ん中に余白ができてしまって間延びしてしまいます。バランスが難しい字ですが、「也」の横線を注意して書くだけでも字の見え方が大きく変わりますので是非いろいろ試しながら書いてみてください★
「夜」は、左右にはらいの線が伸びている字です。特に右側の線は綺麗に強調させて書くようにしましょう。この最後の線で全体を支えるので、バランス感覚を見ながらどこに書けばきちんと字が立って見えるのか、を考えて書くと字がしっかりしてくると思います。
ひらがなを解説します。
まず「や」は最後の斜めの線を勢いよく書くようにしましょう。
「池をめぐりて」の部分の「を」は、左斜め上の場所から右斜め下に向かって字を組み立てていくように書くと大人っぽい字になります。
「めぐりて」は「め」を小さ目にくるっとまとめて書きます。「ぐ」は縦長にぐーーっと線を伸ばしていくように書きましょう。「り」も同じく縦長にぐーっと線を伸ばしていきましょう。「て」は全体的に伸ばしていくように書きましょう。線がのびのびとしているように書きましょう。
「夜もすがら」のひらがなは、流れを大事にして書きましょう。「す」は横線で勢いをつけます。最後の「ら」は、きれいな曲線をスピード感も付けて書くとかっこいいと思います。
まとめ
この句はシンプルな字が並んでいますので、自分のアレンジ次第でいろんな作品ができるのではないかと思います。
自分の中で、きれいに書けるようになってきたなーと思ったら、もっと崩して行書にして書いても良いと思いますし、楷書にしてカクカクっとした漢字で書いてもこの句は良さそうです!
是非、いろいろ試して、自分の好きな字で作品を作ってみるのも良いと思います♪
次は14回目☆どんどん進みましょう♪↓↓